インド式と西洋式では、星座のズレが23〜24度程度あります

一般的に「占星術」というと、「西洋占星術」が普及しています。
そして、アラン・レオというイギリス人の方が体系化した近代西洋占星術が一般的です。

近代西洋占星術は「トロピカル式」といって、星座の牡羊座は「春分点」を起点にしています。
これは、太陽と地球の位置関係から導き出される角度です。

一方で、インド式は、「サイデリアル式」といって、恒星の角度を基準とした方式です。
地球から見て、黄道上(天球における太陽の見かけ上の通り道)にある黄道十二宮の諸恒星の方角を基準としています。

このトロピカル式とサイデリアル式は、西暦2018年の現時点で、だいたい24度ほどの開きがあります。以下の画像の一番下にある「Lahiri」と書かれているところの角度が、その開きを表す度数です。



なぜこのようなことが起きるかというと、地球の「歳差運動」というものによります。
地球の地軸(北極点と南極点を結んだ線)は、ゆっくりと約2万6千年をかけて一周しています。少しずつ地軸がずれることで、たとえば、2000年後には、別の星が「北極星」として認識されるような事態が生じます。
地軸が示す先(中心点)が移り変わってしまうからです。
約72年で1度、約2000年で30度変わります。(Wikipedia:歳差

ですから、あと500年もすれば、インド式と西洋式で表現する「牡羊座」が指し示す先は、全く30度の開きが生じてしまい、完全に別の星座を見ることとなります。
ちなみに、今は6〜7度の両者の重なる角度があるので、5分の1ぐらいの人は「同じ星座」であるぐらいの確率です。

西洋式では、そのズレが生じることから「星座」と呼ばず「サイン」と呼ぶ習わしとなっているようです。が、西洋式を学ぶ人、参照する方々の中にも、このサインと星座に関しては認識がまちまちであり、歳差運動でずれていっていることをご存知の方は、少なめな印象です。

よく西洋式で「蟹座の新月が」と表現されているときに、実際の天体上の星の位置や、インド式でのチャートを見ると、月は双子座の上にいたりして、「面白いなあ」とインド式を学ぶものとしては思うものではあります。

もちろん、黄道十二宮の各星座は「ぴったり30度の幅」などで存在しているはずもないので、インド式・古代西洋式の「星座」も、30度という角度に当てはめたヴァーチャル性があるのも見落とせない点です。
まあ、いい悪いなどの評価はさておき、西洋式のサインは春分点を起点とした相対配置であり、インド式の星座(Rashi)は(古代西洋式も)、遠くの恒星の輝きを基準とした絶対配置である、という違いで、それが現在24度ほどのズレを生じさせているということです。

興味深いことだな、と思いますし、インド式を学ぶ人間からすると、実際天球上の星座の位置とチャート上の星座の位置がほぼ一致しているサイデリアル式は「シンプルでいいな」と感じるところではあります。

Jyotish-ONEでは、「Lahiri」と書いてある部分に、その時点でのサイデリアル式とトロピカル式の角度の開きが明示されています。
地味に大事なポイントなので、よろしければご確認ください。

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